2025.04.30
チョコレートは貧血に効く?効果がある理由や注意点を解説
「チョコレートは貧血に効く?」
「チョコレートで鉄分摂取する際の注意点は?」
チョコレートの主原料であるカカオには鉄分が含まれており、特にハイカカオチョコレートやビターチョコレートは、鉄分や銅、亜鉛など造血に関わるミネラルが豊富です。
また、チョコレートには脂質や糖分、カフェインも含まれているため、1日20~35g程度の適量を守ることが大切です。
鉄分補給はチョコレートだけに頼らず、バランスの良い食事を心がけることが健康維持のポイントです。
今回は、チョコレートが貧血におすすめされる理由や、鉄分摂取時の注意点について詳しく解説します。
貧血とは?
貧血(ひんけつ)とは、血液のなかにある赤血球(せっけっきゅう)という細胞にふくまれるヘモグロビンという色素が少なくなった状態のことをいいます。
ヘモグロビンは、からだのすみずみまで酸素(さんそ)を運ぶ大切なたんぱく質です。
ヘモグロビンが減ると、からだのなかが酸素不足になってしまいます。
理由としては、ヘモグロビンが減ることで、全身に酸素がじゅうぶん届かなくなるからです。
酸素が足りないと、日常生活のなかで、だるさやつかれやすさ、めまい、立ちくらみ、動悸(どうき)、息切れなどの症状があらわれやすくなります。
貧血は身近でよくある体調不良のひとつですが、放っておくと日常生活に支障が出たり、重大な病気がかくれている場合もあります。
チョコレートは鉄分が豊富
チョコレートの主原料であるカカオには鉄分が多く含まれています。
例えば、ミルクチョコレートには100グラムあたり約2.4ミリグラム、ダークチョコレートには2〜3ミリグラム程度の鉄分が含まれています。
一方、ホワイトチョコレートはカカオを使わないため、鉄分はほとんど含まれていません。
ナッツ自体にも鉄分が多く含まれているため、アーモンドチョコレートなどもおすすめです。
ただし、鉄分が豊富といっても、鶏レバーや卵黄などの他の食品と比べると量は少なめです。
例えば、鶏レバーは100グラムあたり9ミリグラム、卵黄は4.8ミリグラムの鉄分が含まれています。
チョコレートには鉄分が含まれており、カカオの多い種類を選ぶことで鉄分を気軽に摂取できます。
チョコレートが貧血におすすめの理由
チョコレートが貧血におすすめの理由は、以下の通りです。
- ・手軽に摂取できるため継続しやすい
- ・銅や亜鉛など造血に関わるミネラルが含まれている
- ・カカオポリフェノールやフラバノールによる鉄吸収のサポート
それぞれの理由について紹介していきます。
手軽に摂取できるため継続しやすい
チョコレートは手軽に摂取できるため、毎日続けやすい食品です。
例えば、スーパーやコンビニで売られているハイカカオチョコレートは、個包装になっている商品が多く、持ち運びも簡単です。
外出先や仕事の合間にサッと食べられるので、忙しい毎日でも無理なく続けられます。
さらに、1日数枚を目安に少量ずつ食べることで、カロリーや糖分の摂りすぎを防ぎながら、栄養素を補うことができます。
このように、チョコレートは手軽に摂取できるため、継続しやすい食品といえます。
銅や亜鉛など造血に関わるミネラルが含まれている
チョコレートに含まれる銅や亜鉛などのミネラルは、造血に関わる重要な成分です。
まず、銅は鉄とともに血液を作る過程で欠かせない役割です。
銅が足りないと、鉄が体内でうまく利用できなくなり、赤血球の材料となるヘモグロビンの合成がスムーズに進みません。
亜鉛もまた、体内のさまざまな酵素の構成成分として働き、健康な血液の維持に影響します。
このように。チョコレートには銅や亜鉛など造血に関わるミネラルが含まれており、血液の健康をサポートする食材です。
カカオポリフェノールやフラバノールによる鉄吸収のサポート
カカオポリフェノールやフラバノールは、鉄分の吸収をサポートする成分として注目されています。
カカオを多く含むチョコレートやココアを上手に取り入れることで、鉄分補給の手助けが期待できます。
カカオには鉄分が豊富に含まれているだけでなく、カカオポリフェノールやフラバノールといった成分が含まれています。
カカオポリフェノール(フラバノールとして)は、血流を改善する働きが報告されており、体内での栄養素運搬をサポートします。
さらに、カカオに含まれるミネラルの銅は、鉄の吸収を助ける役割を持っています。
このように、カカオポリフェノールやフラバノールは、鉄分の吸収や運搬をサポートする働きがあり、鉄分補給にチョコレートはおすすめです。
チョコレートで鉄分摂取する際の注意点
チョコレートで鉄分を摂取したいと考えている方に向けて、「健康的にチョコレートから鉄分を取り入れるために知っておきたい3つの注意点」をご紹介します。
摂取量の目安(1日あたり20~35g程度)を守る
チョコレートで鉄分を摂ろうと考えるとき、まず大切なのは「1日あたり20~35g程度」という摂取量の目安を守ることです。
理由として、チョコレートはカカオ由来の鉄分を含みますが、脂質や糖分も多く含まれているため、食べ過ぎるとカロリーオーバーや健康への影響が心配になります。
また、カカオ成分に含まれるタンニンやカフェインは、鉄の吸収を妨げることもあります。
チョコレートで鉄分を摂る際は「1日あたり20~35g程度」を守ることが健康維持のために重要です。
チョコレートだけで鉄分を補おうとしない
チョコレートだけで鉄分を補おうとしないほうが良いです。
理由は、チョコレートに含まれる鉄分は決して多くありませんし、脂質やカロリーが高いので食べ過ぎると体重増加や健康リスクが高まるからです。
カカオが多いチョコレートには確かに鉄分が含まれますが、例えばミルクチョコレート100グラムあたりの鉄分は2.4ミリグラム程度です。
これは鉄分が豊富と言われる鶏レバーの3分の1以下、卵黄の半分ほどしかありません。
一般的な板チョコレート1枚は約50グラムなので、1日に必要な鉄分をチョコレートだけで摂ろうとすると、現実的ではありません。
鉄分をしっかり摂りたいなら、赤身肉や魚、豆類、ほうれん草など、鉄分が豊富な食材をバランスよく食べることが大切です。
カフェインが含まれているため、過剰摂取は避ける
カフェインは中枢神経を刺激し、めまいや心拍数の増加、不安や興奮、震え、不眠、下痢や吐き気などの症状を引き起こすことがあります。
また、長期間にわたり多量に摂取すると、高血圧のリスクが高まることも指摘されています。
例えば、チョコレートにはココア由来のカフェインが含まれており、ほかの食品や飲み物(コーヒーや紅茶、エナジードリンクなど)と合わせて摂取すると、知らないうちにカフェインの総量が増えてしまうことがあります。
健康な大人でもカフェインの摂取量は1日400mgまでが安全とされており、チョコレート以外のカフェインを含む食品と合わせて量を調整することが大切です。
チョコレートで鉄分をとる場合でも、カフェインの過剰摂取に注意し、適量を心がけましょう。
貧血対策のチョコレートに関するよくある質問
貧血のときに避けた方がよい食べ物は何ですか?
貧血のときには、緑茶や紅茶、コーヒーなどタンニンを多く含む飲み物や、インスタント食品、加工食品、玄米やおからなど不溶性食物繊維が多いものは、できるだけ避けることがおすすめです。
タンニンやリン酸塩、不溶性食物繊維は、体に必要な鉄分の吸収を妨げてしまう働きがあるためです。
鉄分は赤血球の材料となる重要な栄養素ですが、吸収率がもともと低いため、さらに吸収を阻害する成分が加わると、体内にうまく取り込まれなくなります。
貧血が気になるときは、タンニンを含む飲み物や加工食品、不溶性食物繊維が多い食品を控え、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
貧血対策におすすめのチョコレートの種類は何ですか?
貧血対策を意識してチョコレートを選ぶ場合は、カカオ含有量が高い「ハイカカオチョコレート」や「ビターチョコレート」がおすすめです。
鉄分はもちろん、亜鉛や銅、葉酸なども含まれており、これらの栄養素は血液の健康維持に役立つといわれています。
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートはカカオ分が少なく、鉄分の含有量も低いため、貧血対策にはあまり向いていません。
貧血対策を考えるなら、カカオ含有量が70%以上のハイカカオチョコレートやビターチョコレート、ナッツ入りチョコレート、ピュアココアなどがおすすめです。
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チョコレート以外で貧血に効果のある食品には何がありますか?
チョコレート以外にも貧血対策に役立つ食品はたくさんあります。
動物性食品ではレバー、赤身肉、魚介類(あさり、しじみ、かつお、鮭など)があります。
植物性食品では小松菜、ひじき、納豆、豆乳、がんもどきなどが挙げられます。
また、ドライフルーツやナッツ類も鉄分が多く、手軽に食べやすいです。
ビタミンCが豊富な野菜や果物(ブロッコリー、パプリカ、いちごなど)を組み合わせると、さらに効率的に鉄分を摂れます。
まとめ
貧血が気になる方は、チョコレートを1日20~35g程度の適量を守って楽しみつつ、カカオ含有量が高いものを選びましょう。
また、赤身肉や魚、豆類、野菜など鉄分が豊富な他の食品も積極的に取り入れ、ビタミンCを含む食材と組み合わせて効率よく鉄分を摂取してください。
カフェインや糖分の摂りすぎにも気をつけて、全体のバランスを意識した食生活を実践しましょう。